9月以降、ほぼ毎月のように中国へ出張している。最近は経費削減のため、日系航空会社から中華系に乗り換えた。LCCは避け、主に中国国際航空、東方航空、南方航空を利用している。費用は日系の半額ほどで、飛行時間が変わるわけでもない。採用している機体もエアバスかボーイングで、空を飛ぶ分には大差ない。もっとも、ボーイングの不具合ニュースが続いている昨今、私は自然とエアバスを選ぶようになった。
東京〜上海は約2時間半だが、最近は広州まで足を伸ばすことが増え、5時間以上乗ることもある。となれば、多少は安心できる航空会社を選びたくなるわけだ。
中華系の航空会社の弱点と言えば、まず機内食が美味しくない。そして個人用モニターが無い便が珍しくない。エコノミーなので期待していないとはいえ、中華系の機内食は「ギリギリ失望しない」絶妙なラインを攻めてくる。ただ、最近はハーゲンダッツが配られるようになった。円安のおかげで日本での仕入れが容易になり、機内食に採用できているのではないか、と勝手に推測している。

今回、乗ったフライト便の写真です。
11月の出張では、中国国内線も数回利用した。その中でも特に印象に残ったのが深圳航空だ。広州から上海への早朝フライトで、当初は機内でしっかり寝るつもりだったが、搭乗した瞬間からその計画は崩れた。乗務員の丁寧な挨拶、自然な笑顔、乗客への気配り、どれを取っても中華系航空では珍しい水準で、思わず目が覚めてしまった。以前にも乗ったことはあるが、ここまで印象に残るサービスは初めてだった。
率直に言えば、そのキャビンクルーたちのサービス品質は日本の乗務員にも匹敵する。もしくは、部分的には上回っていたと言ってもいい。唯一、化粧だけは改善の余地がある。なぜか中国のキャビンクルーのメイクは「能面」か「すっぴん」の二択になりがちだ。もう少し自然で柔らかいスタイルもあるはずで、中国の航空会社向けにメイク講座を開いたらビジネスになるのでは、と本気で思ったほどだ。
それを除けば、この深圳航空のフライトはパーフェクトだった。これほど丁寧な接客ができるのであれば、中国のサービス業全体が一歩進化するヒントが隠れている気がする。中国人の私が言うのもなんだが、マナーや言動については日本から学べる部分がまだ多い。中国らしさを失う必要はないが、細やかな気配りが加われば、サービス産業はさらに強くなる。

惜しむらくは、深圳航空が国内中心の比較的小規模な航空会社であり、この良さを体験できる外国人が多くはないことだ。だが、今回の体験を通じて、「中国にもこうしたおもてなし文化が根付いてほしい」と心から思った。いつか深圳航空が今のサービス精神を維持しつつ、中国を代表する航空会社に成長すること期待したい。
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